石手川ダムの貯水率平年大きく下回る 農業用水など取水制限へ

松山市の水源となっている石手川ダムの貯水率が平年を大きく下回っていることから、渇水に備える国や市などによる協議会は16日から農業用水などの取水制限を始めることを決めました。

松山市では10月の降水量が統計を開始して以降最も少なくなるなど渇水への懸念が高まっていて、石手川ダムの貯水率は11月15日午前7時時点で60.8%と、平年より25ポイント下回っています。
こうした中、松山市で15日、国や市などの担当者が渇水調整協議会を開き今後の対応について話し合いました。
その結果、今後もまとまった雨は期待できず、さらなる水不足に陥る可能性があるとして、16日の午前0時から田んぼなどで使う農業用水で33.3%、かんきつ栽培などに用いるかんがい用水で5%、それぞれ取水を制限することを決めました。
一方、一般家庭向けの上水の制限については市民生活への影響があるとして見送られましたが、松山市は1日1人、バケツ2杯分の節水を行うよう呼びかけています。
渇水調整協議会の会長を務める松山河川国道事務所の菊地志郎所長は、「降水量も少なく、ダムの貯水率は非常に厳しい状況だ。今後も関係機関と連携しながら対応を協議していきたい」と話していました。