今治市の菊間瓦工房で干支の置物作りが盛ん

「菊間瓦」で知られる瓦の産地、今治市菊間町で来年のえとである「たつ」の置物作りがピークを迎えています。

今治市菊間町で作られる瓦は「菊間瓦」と呼ばれ、丈夫さと独特の銀色の色合いが特徴です。地元の瓦工房では毎年この時期に瓦を作る粘土を使って翌年のえとの置物を作っていて、小泉順子さんの工房でも来年のえとである「たつ」年にちなんだ竜の置物作りがピークを迎えています。
置物は1つ1つ手作業で作られていて、小泉さんはまず粘土をこねておおまかな形を作ったあと、へらや竹串で竜の目やヒゲなどの表情を丁寧につけていました。そして、雲の形をしたハンコなどを器用に使いながら雲やうろこなどを表現していくと躍動感のある竜の姿が現れました。置物は数日から1週間かけて乾燥させたあと、さらに3日間、窯で焼いて完成させるということです。えとの置物は、200グラムほどの手のひらサイズのものを中心に100グラムに満たないものや1キログラムを超えるものなど10種類あり、年末までにあわせて、およそ300個を製作するということです。小泉さんは、「自分が気に入ったものを手に取ってもらい、1年間をおだやかに楽しくすごしてもらいたい」と話していました。