坊っちゃん列車運休めぐり伊予鉄Gと松山市が会談

29日の運行を最後に当面運休となる観光列車「坊っちゃん列車」をめぐって、伊予鉄グループと松山市の幹部が27日会談したことがわかりました。
伊予鉄グループは松山市の観光コンテンツとして市が主体的に運行再開の方策を検討するよう求めたということです。

伊予鉄グループは運転士不足などを理由に、土日と祝日に松山市内を運行している観光列車「坊っちゃん列車」を29日の運行を最後に当面運休すると発表したのに対し、松山市は重要な観光コンテンツだとして早期の運行再開に向け、協議を進めていく考えを示しています。
こうした中、伊予鉄グループの清水一郎社長と松山市の藤田仁副市長が27日、市役所で会談したことがわかりました。
この中で、清水社長は「通勤通学で利用される生活路線の減便まで追い込まれている状況であり、まずはこの生活路線を守っていくことが公共交通を担うわれわれの使命だ」と述べ「坊っちゃん列車」の運休に理解を求めました。
その上で、「坊っちゃん列車」は松山市が管理・運営している道後温泉と松山城に並ぶ観光コンテンツだとして市が主体的に運行再開の方策を検討するよう求めたということです。
これに対し、藤田副市長は引き続き協議したいという考えを示したということです。
会談終了後、伊予鉄グループの清水社長は、「運行再開を望む声が多いのは重々承知しているが、人手不足で実際に生活路線を減便せざるを得ないところまで崖っぷちに追い込まれている。『坊っちゃん列車』を観光の顔として残したい気持ちはあるので、今後どう残していくのか市に主体となって考えてもらいたい」と述べました。
一方、松山市の藤田副市長はNHKの取材に対し「今後も協議を進めていきたい」とコメントしています。