道後温泉本館の入浴料金700円に値上げへ

松山市は道後温泉本館が来年7月に全館で営業再開するのにあわせて入浴料金をいまより240円値上げして700円とする改定案を示しました。

道後温泉本館は老朽化や耐震対策のため4年前から大規模な保存修理工事が行われていて、来年7月、全館で営業を再開する予定です。
これに向け、松山市は16日、道後温泉の運営について話し合う審議会を開き、物価高騰や人件費の上昇などの影響で再来年度以降の収支が赤字になる見込みだとして入浴料金を値上げする案を示しました。
改定案では、460円に設定されている「神の湯」の入浴料金を240円値上げして700円にするとしています。
また、「霊の湯」のうち、2階の共有の休憩室も利用できる料金をいまの1280円から2000円に、3階にある個室の休憩室も利用できる料金を1580円から2500円にするなど、それぞれ現在のおよそ1.5倍に値上げするということです。
一方、新たに脱衣室や休憩室に冷暖房機器を設置したり、シャンプーやボディーソープなどを置いたりしてサービス向上に努めたいとしています。
こうした案に対し、出席者からは理解を示す意見が相次いだということです。
審議会では今後、さらに議論したうえで意見を答申としてまとめて市長に提出することにしていて、松山市は、来年7月の全館の営業再開までに入浴料金を改定する条例案を市議会に提案したいとしています。
松山市道後温泉事務所の三神正裕主査は「5年半ぶりに全館での営業再開となるが、この間、社会情勢は大きく変わった。今後も道後温泉に来てもらえるよう取り組みを進めていきたい」と話しています。