ドナルド・キーンの子規に関する研究資料など展示


日本文学者で4年前に亡くなったドナルド・キーンさんが、力を入れていた俳人、正岡子規に関する研究をテーマに、直筆の原稿や資料を展示する企画展が、松山市で開かれています。
松山市の子規記念博物館の企画展には、4年前に96歳で亡くなったドナルド・キーンさんの研究資料や愛用品などあわせて80点余りが展示されています。
このうち、1970年代の雑誌の連載の直筆原稿では、キーンさんが作品の変化を考察しながら子規を革新的な取り組みを行ったと高く評価していることが記されています。
また、子規が大学時代に書いた英文のレポートは、文法や単語の間違いがほとんどないことから英語が苦手だったとされる子規のイメージを覆す貴重な資料だとキーンさんが着目したことが紹介されています。
このほか、キーンさんが松山市を訪れた際に、「赤くなる松山の城を子規も見た」と子規との縁を詠んだ俳句がしたためられた色紙も展示されています。
キーンさんの養子で企画展を監修したキーン誠己さんは、「大好きだった子規に特化した展示会となっていて亡くなった父が一番喜んでいると思う。多くの人にぜひ見にきてもらいたい」と話していました。
企画展は、10月16日まで開かれています。