松山市の高校生が小学校教員を体験

学校の教員不足が深刻化する中、教員の仕事を知ってもらおうと、高校生らが東温市の小学校を訪れ、授業のサポートをするなど教員の体験活動を行いました。

これは教員不足の解消に向けて、松山市の松山聖陵高校が開催し、東温市の北吉井小学校には、教員を目指す生徒ら16人が訪れました。高校生たちは2人1組で、1年生や2年生のクラスを訪れ、児童たちと一緒にカードゲームなどをして遊んだあと、教室の掃除などを行いました。そして算数のプリントの採点をして児童に手渡したり、6年生の社会科の授業の見学会を行ったりして、教員の仕事を間近で見学していました。参加した高校2年生の女子生徒は、「中学時代の先生につらいことがあったときに助けてもらいそれ以来、教員の仕事に憧れています。しんどい仕事かもしれませんが子どもたちを助けられる教員になりたいです」と話していました。高校2年生の男子生徒は、「教員になって不登校の児童をサポートしたいです。学校を楽しい場所にして誰もが来ることができるようにしたいです」と話していました。教員不足が深刻化する中、県内でも教員の志願者は減少しています。県教育委員会によりますと、年々、教員の志願者は減少し続けていて、昨年度の県内の小学校と中学校などの志願者数は1349人で過去最低でした。松山聖陵高校では、教員を目指す卒業生が多忙な教員を目の当たりにして諦めるケースが相次いだということで、来年度から「教員養成講座」を開設して、教員の実情を学ぶ機会を設けていくことにしてます。
松山聖陵高校の八木俊博校長は「教員の仕事には、理想と現実とのギャップがあるかもしれませんが、こうした体験を通して、教員の仕事の実情を早い段階で知ってほしい」と話していました。