増田明美さん「苦しい時は周囲に頼って」自殺予防週間で講演

10日から「自殺予防週間」が始まったのにあわせて、松山市で元マラソン日本代表の増田明美さんが講演し、自身の経験をもとに苦しい時は周囲に頼ってほしいと訴えました。
愛媛県内で悩みや不安を抱えた人の相談に応じている社会福祉法人が「自殺予防週間」にあわせて開いた講演会にはおよそ150人が参加しました。
講演した日本パラ陸上競技連盟の会長の増田明美さんは、20歳でロサンゼルスオリンピックの女子マラソンに出場しましたが、途中棄権したことで周りの目が気になり寮に3か月、引きこもる苦しい経験をしたと話しました。
その後、家族からの支えや全国から届いた手紙に救われて立ち直れたと説明し、「人生はマラソンと同じだ。周囲からいろいろな声が聞こえ自分らしく走れない時もあるが近くの人たちと励ましあい助けあって人生を楽しんでほしい」と訴えました。
講演を聞いた砥部町の女性は「自身の経験をありのままに話してくれてよかったです。あすからの励みになります」と話していました。
講演を主催した社会福祉法人「愛媛いのちの電話」には、人間関係や生活などに関する悩みについての相談の電話が月に1000件以上、かかってくるということで、苦しいときは1人で悩まず電話をかけてほしいと呼びかけています。