宇和島市の中学校で西日本豪雨語り継ぐ集い

西日本豪雨から5年となるのを前に大きな被害を受けた宇和島市の中学校で、生徒たちに災害の記憶を語り継ぐ集いが開かれました。

平成30年7月の西日本豪雨で、宇和島市の吉田中学校では、図書館や体育館などが床上浸水して使えなくなる被害を受けました。5日は、豪雨から5年になるのを前に、改修された体育館に全校生徒159人が集まり、当時、校長だった西村久仁夫さんの話を聞きました。西村さんは、地域にゆかりのある柔道選手が速やかに支援物資を送ってくれたことや、2000人を超える人たちがボランティアに
駆けつけてくれたことなどを話して当時を振り返りました。その上で、西村さんは「支援を受けたことにこれからも感謝の気持ちを忘れず、人と人の結びつきを大切にしながら地域を元気づけていってほしい」と語りかけていました。話を聞いたあと、生徒たちは犠牲者に黙とうをささげ、先輩たちが石碑に刻んだ復興へのメッセージを読み上げました。中学3年の男子生徒は「当時は小学4年で避難場所でも断水して大変な状況だったことを覚えています。
自分のことだけではなく、つらい思いをした人や支援をしてくれた人のことを忘れずに生きていきたいです」と話していました。