介護施設での高齢者虐待 昨年度は最多

昨年度、愛媛県内の介護施設で高齢者が職員から受けた虐待の件数は13件で、統計を取り始めてから最も多くなったことが県の調査で分かりました。

愛媛県の調査によりますと昨年度、県内の老人ホームなどの介護施設を利用する高齢者が施設の職員から受けた虐待の件数は前の年度より9件増えて13件で、県が統計を取り始めた平成19年度以降最も多くなりました。
虐待の内訳は複数回答で▼暴力や体の拘束などの「身体的虐待」が最も多く78%で、次いで▼暴言などの「心理的虐待」が42%▼「介護などの放棄」が14%でした。
また虐待が起きた要因について分析したところ▼「教育・知識・介護技術などに関する問題」が44%と最も多く、次いで▼「職員のストレスや感情コントロールの問題」が27%となっています。
一方、昨年度に県内の高齢者が同居する家族などから受けた家庭内の虐待は前の年度から20件増えて、117件でした。
愛媛県は「今後、施設の職員を対象に研修を開くなどして、虐待の防止に向け対策を強化したい」と話しています。