横須賀市長 米軍基地のPFAS情報提供 改善を要望

神奈川県のアメリカ海軍横須賀基地で、有毒性が指摘されている有機フッ素化合物=PFASの一種が、高濃度で検出された問題で、横須賀市長が、アメリカ側からの情報提供が不十分だとして、防衛大臣に改善を求める要望をしました。

アメリカ海軍横須賀基地ではおととし、排水から有害性が指摘されている有機フッ素化合物=PFASの一種、「PFOS」と「PFOA」が最大で国の指針値の258倍の濃度で検出されました。
アメリカ側はPFASを吸着する効果があるフィルターを設置し、当初はPFASの濃度を市に伝えていましたが、市によりますと、去年1月を最後に情報提供がなくなり、去年12月には、防衛省経由で「濃度が安定しているため、フィルターの稼働を停止した」と説明されたということです。
アメリカ側の対応をめぐり、上地市長は20日防衛省を訪れ、木原大臣に速やかな情報提供や、市の立ち入り調査を求める要望書を手渡しました。
上地市長が「原因究明も情報提供もされないなかで、フィルターの稼働を停止したと言われても到底納得できない」と述べると、木原大臣は「意思疎通を密にしながら対応していきたい」と応じていました。
このあと、上地市長は「政府としてもっとしっかりとアメリカ側と調整してほしい」と話していました。