ハワイ マウイ島 山火事1週間 現地邦人“生活再建に不安”

ハワイ・マウイ島の山火事は、15日で発生から1週間となりました。
マウイ島でツアー会社を営む日本人の男性は「爆弾が落ちたように街は一変してしまった。今後の生活再建への不安は大きい」などと心境を語りました。

マウイ島で20年間、星空観測ツアーの会社を営む山内良和さん(64)は壊滅的な被害を受けた観光地ラハイナの近くに住んでいますが、自宅は火災を免れて無事で、16日取材に応じました。
山内さんによりますとラハイナは1週間たった現在も封鎖され行方不明者の捜索が続いており、それ以外の地域でも通信状況が悪く、携帯電話やインターネットがつながりづらい状況だということです。
現地の被害について、「ラハイナは日本の京都・奈良のように伝統的な建物が多くある場所だったのですが、まるで爆弾が落ちたように街が変わってしまい、多くが焼失してしまいました。当時、火が横に飛ぶほどの強風が吹いていて、あっという間に燃え広がってしまったと聞いていて、現地の日本人の中には自宅や職場が燃えてしまった人もいます。いまは自宅を失った人の多くが、一時的に島内のホテルや島の外の避難所に身を寄せています」と話していました。
発生から1週間がたったなかで、心配しているのは主要産業の観光業への影響だといいます。
今回の火災で観光客が激減し、山内さんの会社でもツアー予約の多くがキャンセルになったということです。
山内さんは「いまは来て下さいと言える状況ではないが、影響が長期化すると、観光業に従事する多くの人にとって仕事がない状況が続いてしまう。島民の生活をどう再建していけばいいのか今後への不安は大きいが、どうにかして早く復興させるしかない」と話していました。

山火事で壊滅的な被害を受けたハワイ・マウイ島を支援しようと都内でもハワイアンレストランが客に募金を呼びかけるなどの動きが広がっています。
全国で34店舗を展開するハワイアンレストラン「エッグスンシングス」は各店舗でマウイ島支援の募金を呼びかけていて東京・原宿の店には16日から募金箱が設けられ、客がお金を投じる姿が見られました。
運営会社は寄せられた募金はまとめて現地に送り復興を支援したいとしていて、広報担当の生田冬樹さんは「現地の状況をニュースで見て、ハワイに関係する会社として何か力になれないかと思い募金を始めました。少しでも復興の役に立つようしっかりと現地に届けたいです」と話していました。