前大和市長の“パワハラ”めぐる訴訟 前市長敗訴

神奈川県大和市の前の市長の職員への態度をめぐり元副市長が行った「パワハラだ」という主張はうそだなどとして前の市長が謝罪などを求めた裁判で、横浜地方裁判所は「前市長による人事異動や降格を示唆する発言や理不尽な叱責は真実だ」などと指摘して訴えを退けました。

大和市の大木哲前市長は在任中の自身の職員への態度について「職員にパワハラを繰り返していた」などと辞職したあとに主張した金子勝元副市長に対し「うその主張で名誉を傷つけられた」として謝罪などを求める訴えを起こしました。
これに対し、元副市長も名誉毀損だとして反対に前市長を訴えました。
2つの訴えに対する判決が28日、横浜地裁で言い渡され、藤澤孝彦裁判長は「職員組合のアンケートなどを踏まえると、前市長が当時、職員に対する人事異動や降格を示唆する発言や理不尽な叱責をしたことは真実と認められる」と指摘しました。
その上で、「元副市長が『パワハラだ』と主張したことは公益性がある。ありもしない言動をねつ造したものでもない」として前市長の訴えを退けた一方、元副市長の訴えを認めて前市長に130万円あまりの慰謝料を支払うよう命じました。