知的障害者施設19人殺害の相模原事件から7年 追悼式開催

相模原市の知的障害者施設で19人が殺害された事件から、26日で7年です。
施設では追悼式が開かれ、一般の献花も受け付けます。

2016年7月26日、相模原市にある県立の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人が殺害された事件から26日で7年になります。
事件のあと取り壊され、おととし再建された施設の体育館では、午前中に追悼式が開かれ、遺族や入所者のほか、県や施設の関係者などが出席し、犠牲者に黙とうを捧げます。
施設の正面に設置された「鎮魂のモニュメント」の前の献花台には、遺族の意向を受けて、先週新たに2人の名前が加わり、19人のうち10人の名前が刻まれています。
26日は追悼式に出席する人たちが献花する時間帯を除く、午前9時から10時半と、午後0時半から5時まで、一般からの献花を受け付けます。
この事件で死刑判決が確定した元職員の植松聖死刑囚(33)は去年、再審=裁判のやり直しを申請していましたが、横浜地方裁判所は、ことし4月にこれを退ける決定を出しています。
弁護士によりますと、死刑囚はこれを不服として裁判所に即時抗告しました。

事件は7年前の7月26日の未明に起きました。
相模原市にある神奈川県の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所していた人たちが次々と刃物で刺されて19人が殺害され、職員を含む26人が重軽傷を負いました。
事件の直後、施設の元職員の植松聖死刑囚(33)が近くの警察署に出頭して逮捕され、その後、起訴されました。
植松死刑囚は逮捕直後から「障害者は不幸しか作らない」とか「意思疎通できない障害者は殺そうと思った」などと差別的な主張を繰り返しました。
3年前の判決で、横浜地方裁判所は「施設での勤務経験から重度障害者は不幸であり、その家族や周囲も不幸にする不要な存在であると考えるようになった」と指摘しました。
そのうえで「19人もの命を奪った結果はほかの事例と比較できないほどはなはだしく重大だ」として死刑を言い渡しました。
弁護士が控訴しましたが本人が取り下げ、死刑が確定しましたが、去年4月に本人が横浜地方裁判所に再審=裁判のやり直しを請求しました。
横浜地方裁判所はことし4月にこれを退ける決定を出しましたが、弁護士によりますと死刑囚はこれを不服として即時抗告しました。