災害時に外国人被災者支援 通訳ボランティア育成研修会 横浜
大規模災害が起きた際に、日本語が分からない外国人の被災者を支援する「通訳ボランティア」などを育成するための研修会が、横浜市で開かれました。
横浜市国際交流協会が開いた研修会には、災害時、通訳や翻訳のボランティアとして活動する市民や、今後、通訳ボランティアになりたいという人などおよそ20人が参加して、災害時に外国の人たちがどのようなことに困るのかを学びました。
研修では、日本ですでに暮らしている人たちでも、「炊き出し」や「避難」などのことばの意味が分からなかったり「避難所」が開設されることを知らなかったりする人がいると紹介されました。
そして、災害時に避難所となる市内の小・中学校には、中国語やタガログ語など多言語で避難所を案内するカードがあるので、支援の際に活用してほしいと主催者が説明しました。
このあと、海外から日本に移り住み、東日本大震災を経験した人たちがそれぞれの体験を語り、2010年に来日したというベトナム人の女性が、「母国で地震を経験したことがほとんどなかったので、どう逃げたらよいかも分からず混乱した。避難所までの行き方を理解するのも大変で、自宅にこもるしかなかった」と当時を振り返っていました。
中国語の通訳ボランティアとして参加した横浜市の50代の女性は、「出身国によって文化が大きく異なるため、災害時には1人1人に寄り添って丁寧に要望を聞き取ることが大切だと感じました」と話していました。