障害者目線で障害福祉考えるシンポジウム 神奈川県庁

障害者の目線から、障害福祉のあり方を考えるシンポジウムが18日、神奈川県庁で開かれ、当事者や支援者などが意見を交わしました。

シンポジウムには、障害がある当事者や支援者など、およそ100人が参加しました。
神奈川県では、6年前に県立の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が殺害された事件のあと、県立施設で虐待が疑われる行為が相次いで明らかになっています。
県は来年4月に新たな条例を施行して当事者の目線に立った障害福祉の実現に取り組むとしています。
18日のシンポジウムは条例の施行にむけて当事者の立場から日頃感じていることなどについて意見を交わしてもらおうと県が開きました。
この中で、障害がある当事者からは、「支援をする人は、自分が当事者だったらどうなのか考えてほしい」とか、「障害がない人の普通は、障害がある人の普通ではないことをわかってほしい」といった意見がだされました。
また、外部の調査委員会によって虐待が疑われる行為が明らかになった県立施設について、支援の改善にむけた取り組みも報告されました。
県のアドバイザーを務める外部の専門家は、支援の仕方を変えたことで利用者の生活が改善した事例を紹介し、「利用者の変化をみて、職員の意識も変わってきた。まだまだ課題はあるが、利用者1人1人の幸せを追求していくことが大切だ」と話していました。