萩市の大学の野球部員が損害賠償求め裁判 被告側は争う姿勢

去年(令和5年)5月、萩市の大学で、野球部の部員がコーチに壁に押しつけられて長期間の通院を余儀なくされたなどとして、損害賠償を求めた裁判が、16日、山口地方裁判所萩支部で始まりました。
コーチと大学を運営する学校法人は、暴行の事実は認めたものの、傷害の有無については争う姿勢を示しました。

訴えを起こしたのは、萩市の至誠館大学に通う4年生の野球部の男子学生です。
訴えによりますと、この部員は、去年5月、生活態度をめぐって、野球部のコーチから学生寮の食堂で髪をつかんで、壁に後頭部を打ちつけるなどの暴行を加えられ、首のケガで半年以上にわたって通院を余儀なくされたということです。
そのうえで、部内で体罰や暴力的指導が蔓延していたにも関わらず、適切な対応を講じなかったなどとして、コーチと、大学を運営する学校法人に対して、300万円余りの損害賠償を求めています。
山口地方裁判所萩支部で16日に始まった裁判で、被告側は、暴行については認めたものの、傷害を負わせたことについては否認し、争う姿勢を示しました。
また、部内で暴力は蔓延しておらず、コーチは4か月の謹慎処分を受けているなどとして、安全配慮義務と再発防止義務の違反についても争う姿勢を示しました。