美祢線の全線開通100周年を記念した写真展始まる

美祢市で地域住民の足として親しまれてきた美祢線の全線開通100周年を記念した写真展が始まりました。

100年前の1924年に全線開通した美祢線は、通勤や通学などの生活路線のほか観光路線や貨物路線としても親しまれてきましたが、去年6月末からの記録的な大雨で橋や線路が崩落し全線で運転取りやめが続いています。
こうした中、美祢線の利用促進に取り組む地元の団体が、100周年を記念した写真展を美祢市の於福駅と厚保駅で9日から開いています。
このうち於福駅には地域住民などから集めたおよそ150点の写真が飾られ、▽昭和40年代後半まで運行していた蒸気機関車の最後の様子や、▽平成9年まで山陰と九州を結んでいた急行「さんべ」が走り抜ける姿などを見ることができます。
また、石炭などの輸送を担うため、駅に設置された「ホッパー」と呼ばれる石炭の積み出し施設を収めた昭和初期の貴重な写真も展示されています。
美祢市の70代の男性は「子どものころによく見ていた列車なので懐かしい気持ちになりました」と話していました。
主催した団体の村田裕子さんは「美祢線を思い出してもらうことで、復旧への思いを喚起させたい」と話していました。
この写真展は今月(6月)29日まで行われています。