雪舟ゆかりの史跡「雲谷庵跡」でサルなど野生動物目撃 山口

室町時代の水墨画家、雪舟のアトリエがあったとされる山口市の「雲谷庵跡」で、5月、野生のサルやアナグマが目撃され、市は「野生動物を見かけた際は近づかないでほしい」としています。

山口市天花にある雲谷庵跡は雪舟が制作活動を行ったとされる場所で、明治時代に建てられたいおりもあり、市の史跡に指定されています。
市によりますと、5月9日午後1時半ごろ、雲谷庵跡を訪れた市の職員が塀の上にいる大人のサル1匹を目撃しました。
その後、サルはすぐに姿が見えなくなったということです。
また、5月17日にはNHKの職員が敷地の庭でアナグマ1匹を目撃しました。
その際撮影した映像には大人のアナグマが庭を歩き回り、時折穴を掘る様子が写っていて、県立山口博物館の大森鑑能学芸員によりますと「ミミズなどのえさを探している可能性が高い」ということです。
また、アナグマは夜行性ですが、この時期は子育てのために日中に活動することもあるということです。
雲谷庵跡は自由に見学できて観光客も訪れますが、常駐で管理する人はいません。
近くに住む74歳の男性は、「サルの鳴き声が聞こえてくることがあります。何も知らずに来た観光客がサルに出会ったら怖いです」と話していました。
市の担当者は、「野生動物を見かけた際は近づかないでほしい」としています。