いじめ自殺から8年 遺族や学校関係者が献花 大島商船高専

周防大島町にある大島商船高等専門学校の男子学生がいじめが原因で自殺してから、8年になるのにあわせ、遺族や学校関係者が花を手向けました。

大島商船高等専門学校では8年前、当時15歳の男子学生が校舎から飛び降りて亡くなり、遺族の要望を受けて設置された第三者委員会が「自殺の原因はいじめである」とする調査報告書をまとめました。
21日は命日にあわせて学校に献花台が設けられ、遺族や学校関係者13人が花を手向けて亡くなった学生に祈りをささげました。
学校の一角にはいじめによる自殺の再発防止などを願う庭園と石碑が新たに設けられ、亡くなった学生の母親が「2度とこのような悲しみが起こらないよう学校には尽力してほしい」と話していました。
石碑には亡くなった学生が15歳の時に、20歳の自分に向けて書いた「あなたが笑顔でいることをいのって」ということばが刻まれています。
この問題を巡っては遺族がいじめを行った元学生たちに対話や謝罪を求めていますが、8年たったいまも実現していません。
このあとの記者会見で副校長は、まずは学校側と直接、会って話す機会を設けさせて欲しいと元学生たちの保護者に手紙を送ったことを明らかにし、今後、面会の実現に向けて調整を進めていく考えを示しました。
亡くなった学生の母親は「まずは元学生と会って当時の状況を聞いてみたいとずっと思っています。学校側に定期的に状況を確認したい」と話していました。