IT技術活用し農作業の負担軽減 「スマート農業」の実演会

農家の高齢化や担い手不足が大きな課題となる中、長門市で最新のIT技術を活用して、農作業の負担軽減などを目指す「スマート農業」の実演会が開かれました。

この実演会は、ロボットや最新のIT技術を活用した「スマート農業」の導入で、農家の負担を減らすとともに生産性の向上につなげようと長門市の農業法人が開いたもので、地元の農家などおよそ40人が参加しました。
実演会では、自動で直進するアシスト機能が付いた田植え機が紹介され、運転席の人がハンドルから手を離してもまっすぐ苗を植える様子が披露されました。
この田植え機には、過去15年間の収穫量をもとにAIで田んぼの土の状態を判断して、肥料の量を調整するソフトも備えられ、収穫の際にはその効果も検証するということです。
このほか、あぜの草刈り作業の負担を軽減するため、最大45度までの傾斜地でも対応できる草刈り機の実演も行われ、リモコンで操作しながら短時間で草刈り作業を終えていました。
長門市では令和4年度からスマート農業の実践に必要な経費を補助する事業を導入していて、今後もこうした実演会を通じて、スマート農業の普及を加速させたいとしています。
参加した農家は、「今までの長年の経験だけでやってきたが、システムを使えば収穫量も上がるし、むだな肥料を使わなくて済むと思う」と話していました。