下関 安徳天皇しのぶ「先帝祭」

源氏と平家の最後の合戦、「壇ノ浦の戦」で敗れ、幼くして命を落とした安徳天皇をしのぶ「先帝祭」が3日、下関市で開かれました。

「先帝祭」は、毎年この時期に下関市で開かれていて、戦いのあと遊女になった平家の女官たちが、安徳天皇をまつる赤間神宮へ参拝に向かう様子を再現した「上臈道中(じょうろうどうちゅう)」が呼び物となっています。
太夫役の女性たちは、重さが20キロ以上ある絢爛(けんらん)豪華な衣装を身にまとい、道中で「外八文字」と呼ばれる独特の足運びを披露し、見物に訪れた人たちがカメラに収めていました。
赤間神宮に到着した太夫役の女性たちは、朱塗りの橋の上でも「外八文字」を披露し、集まった人たちは華やかな時代絵巻をうっとり見つめながら拍手を送っていました。
初めて見たという女性は「稽古をたくさんされて大変だったろうと思いますが、ただただ感激しました」と話していました。
太夫役を務めた市村美冬さんは「衣装はとても重かったですけど、伝統の重みだと感じながら一生懸命務めました」と話していました。