食料不足解決で「昆虫食」の試食会 山口大学

食料不足を解決する手段の1つとして注目されている「昆虫食」への理解を深めてもらおうと、セミやコオロギで作った料理の試食会が山口市の山口大学で開かれました。

試食会は山口大学農学部の井内良仁教授が2013年から開いていて、去年まではコロナ禍で中止されていましたが4年ぶりに開催されました。
はじめに大学の学生や職員など、参加したおよそ50人に対し、井内教授が紀元前の古代ギリシャの哲学者、アリストテレスがセミのおいしさを語った記録が残っていることや、大正時代の山口県の家庭では10種類以上の虫が食べられていたことなど、昆虫食の歴史を紹介しました。
そして、キャンパス内で採れたセミや近くの雑木林で採れた毛虫など3種類の虫を材料に、から揚げや天ぷらなど料理8品が用意され、学生たちは匂いをかぎながら恐る恐る口に運び、味や食感を確かめました。
焼いたコオロギを食べた男子学生は「エビの皮のような味がして香ばしい。スナックみたいな感じで食べたくなる」と話していました。
井内教授は「昆虫食は特別なものではなく食材の1つ。試食会をきっかけに虫に興味を持ってもらえればうれしい」と話していました。