「博物館浴」学ぶ 教員向けの体験会 下関の博物館

博物館でゆっくり展示品を鑑賞することで癒やしや健康増進の効果が期待される「博物館浴」について知ってもらおうと、21日、下関市の博物館で教員向けの体験会が開かれました。

この体験会は、「博物館浴」について研究している下関市の考古博物館と九州産業大学が、県内で初めて開いたもので、市内の小学校の教員など17人が参加しました。
体験会では、参加者たちに常設展示している土器や古墳の模型などをゆっくり鑑賞してもらったあと、血圧や脈拍を計測したり、精神状態などを尋ねる質問に答えてもらったりして、どのようなリラックス効果があるかを調べました。
また、目隠しをして「土笛」のレプリカを触ってもらい、視覚や文字の情報だけでなく想像力を働かせながら、好奇心や理解を深めることの大切さを体験してもらっていました。
参加した小学校の女性教員は、「この博物館は内容的には6年生向けと思っていたが、触る体験を通して展示物をアートとして見れば、ほかの学年でも活用できると思った」と話していました。
講師を務めた九州産業大学の緒方泉教授は、「全国に5700の博物館があるので、気軽に『博物館浴』に行こうかなと思ってもらえるように研究を進めたい」と話していました。