山口大学 “複数の論文に不正” 医学部講師を懲戒解雇処分

山口大学医学部の講師が発表した複数の論文について、研究データのねつ造や改ざんなどの不正が認められたとして、大学は、16日、この教員を懲戒解雇の処分にしたと発表しました。

おととし(令和4年)8月に山口大学医学部医科学講座の男性講師の論文について、不正の疑いが指摘されたことから、大学は調査会を設置して調査を行い、16日、その結果を公表しました。
それによりますと、男性講師が令和4年までに発表したアルツハイマー病の治療や食物アレルギーの免疫に関する3つの論文で、データや画像5か所にねつ造や改ざんが見つかったということです。
このため、大学は、16日付けでこの男性講師を懲戒解雇の処分にしました。
山口大学の谷澤幸生学長は、「大学および学術研究に対する信頼を傷つける結果になり、深くおわび申し上げます。再発防止に向けて取り組んでまいります」とするコメントを発表しました。
一方、男性講師は、NHKの取材に対し、「正しいデータや画像に入れ替えるのを忘れたもので、意図的に不正を行った事実はない。名誉毀損であり、大学を提訴することも検討する」と話しています。