「行くべき52か所」に山口市を選定 ニューヨーク・タイムズ

アメリカの新聞大手、ニューヨーク・タイムズが世界の旅行先で「2024年に行くべき52か所」を発表し、日本から山口市が選ばれました。
「西の京都とも呼ばれ、過度な観光客に悩まされることが少ないコンパクトな都市」と紹介され、海外から注目が高まることが期待されます。

アメリカの新聞大手、ニューヨーク・タイムズは毎年、その年に行くべき旅行先として世界各地の都市や地域を紹介しています。
ことしも「2024年に行くべき52か所」が発表され、世界各地の旅行先の中で、北アメリカで見られる皆既日食、フランス・パリに続いて3番目に山口市が取り上げられました。
ニューヨーク・タイムズのホームページによりますと、「山口市は西の京都とも呼ばれ、過度な観光客に悩まされることが少ないコンパクトな都市」と紹介されています。
その上で、国宝の「瑠璃光寺五重塔」や昔ながらの喫茶店やおでんや鍋料理をカウンターで提供する店、それに湯田温泉が紹介されています。
また、小規模ながら600年の歴史がある山口の夏の風物詩、「山口祇園祭」も7月に開催されることが紹介されています。
去年、ニューヨーク・タイムズが行くべき旅行先の2番目に取り上げた盛岡市では、外国人観光客が増えていて、山口でも海外から注目が高まることが期待されます。

“行くべき旅行先”に山口市が選ばれたことについて、市内では観光客が増加することへの期待の声が聞かれました。
山口市の70代男性は「誇らしいです。山口の街が活性化することを期待しています」と話していました。
山口市の20代女性は「何もない街と言われているのでうれしいです。県内には色々な観光地があるので、他にも訪れてもらえたら」と話していました。
岩国市から夫婦で訪れた50代の女性は「これまで選ばれなかったことが不思議なくらいです。山口市はお酒も美味しいし静かなところがいいです」と話していました。
山口観光コンベンション協会MICE・地域事業部の河本剛志部長は「大変驚きました。山口市には祇園祭や文化財がたくさんあり、それが理解されて選ばれたと思っています。今後、地域と連携してインバウンドをはじめとする観光客に情報発信をしていきたい」と話していました。
また、記事で紹介されたコーヒー店の店長の女性は、「これから観光業が盛んになるのではと期待しています。市内には、小さなコーヒー店がたくさんあるので、山口市のカフェ文化を楽しんでほしいです」と話していました。

村岡知事は「本当にびっくりしてうれしい。世界でよく読まれているニューヨーク・タイムズで3番目に選ばれたので、世界中から山口に行きたいと思ってもらえるようにインバウンドの大きな流れを呼び込みたい。大内氏の時代の歴史ある建物や町全体の雰囲気が今に引き継がれ息づいているという山口市の深い魅力を世界中に感じてもらえるように認知度を高め、観光地や食文化の魅力を伝えていきたい」と話していました。

山口市の伊藤市長は「国宝の瑠璃光寺五重塔に代表される西の京としての歴史的な文化や湯田温泉など山口市の魅力を幅広く取り上げ高く評価いただき、感謝いたします。国内外から多くの方にお越しいただけるようおもてなし環境の整備に努めてまいります」とコメントを出しました。