平和への願い込め ウクライナの国立交響楽団が公演 岩国

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの国立交響楽団が岩国市で公演し、平和への願いを込めた演奏を披露しました。

首都キーウに拠点を置くウクライナ国立フィルハーモニー交響楽団は、ロシアによる軍事侵攻で休止していた公演活動を去年(2022年)9月に再開し、今月(12月)から4年ぶりに来日し、全国各地で演奏を行っています。
25日、岩国市で開いた公演にはおよそ850人の観客が集まり、はじめに、ウクライナの作曲家、スコリクの楽曲が演奏されました。
続いて、16歳のヴァイオリニスト村田夏帆さんが参加してヴァイオリン協奏曲が披露され、美しい弦楽器の音色を響かせていました。
最後に、作曲家のドヴォルザークが故郷への思いを寄せて作った「新世界より」の迫力ある演奏が終わると、観客から大きな拍手が送られていました。
観客は、「はじめてオーケストラの演奏を聞きましたが、迫力があり、また聞きたいです」とか、「涙があふれました。ウクライナの現状を思うと1日も早く戦争が終わってほしい」と話していました。
交響楽団の指揮者、ミコラ・ジャジューラさんは、「音楽は言語を越えて理解できるものなので、平和が必要な時代に音楽が欠かせないものだと感じています」と話していました。