水産練り製品メーカー「宇部蒲鉾」 債務超過で事業を譲渡へ

「宇部かま」のブランドで知られる宇部市の水産練り製品メーカー、「宇部蒲鉾」が販売不振から債務超過に陥り、北九州市の会社に事業を譲渡することになりました。

宇部蒲鉾は昭和16年に設立された宇部蒲鉾合同製造販売組合を起源とする老舗の水産練り製品メーカーで、「宇部かま」ブランドのかまぼこは、地元の名産品として全国の百貨店やスーパーなどで販売されています。
しかし、水産練り製品の販売不振に加えて、新型コロナの影響や原材料価格の高騰などが経営に打撃を与え、債務超過に陥ったということです。
このため、宇部市にある工場などの生産機能や商標を北九州市の北九州ニッスイに譲渡することになり、11月行われた臨時株主総会でも承認されました。
来年2月末までは宇部蒲鉾として商品の製造や販売を続けますが、3月からは北九州ニッスイの宇部工場として練り製品の製造を行い、希望する従業員は新しい会社に雇用されるということです。
宇部蒲鉾の担当者は「宇部蒲鉾のロゴは残す方針です。経験豊富な従業員がかまぼこの製造を続けていくので、みなさんには引き続きかまぼこなどの練り製品を召し上がってもらいたいです」と話していました。