山口「みほり学園」機能強化へ 県が通所も可能にする素案示す

老朽化が進む県内唯一の児童心理治療施設、「みほり学園」の機能強化について話し合う委員会が11月16日に開かれ、この中で県は、いまの場所で建て替えを検討するとともに、「入所」だけでなく「通所」も可能とすることなどを明記した素案を示しました。

山口市にある「みほり学園」は、対人関係がうまくいかず、社会生活への適応が難しい小中学生が、入所して心理的な治療や生活・学習指導で改善を図る県の児童心理治療施設です。
建設から50年以上がたち、老朽化が進んでいることから、県は建て替えや機能強化について話し合うため、学識経験者や児童福祉の専門家などからなる委員会を設け、11月16日に2回目の会合が開かれました。
この中で、県の担当者から基本構想の素案が示され、施設の整備方針については、「現在地で建て替えを検討する」としています。
その上で、子どもが抱える多様な課題に的確に対応するために、これまでの「入所」に加えて「通所」も可能とすることを明記し、定員は入所が35人ほど、通所が15人ほどとなっています。
さらに、プライバシーの確保や個別支援のための個室や、親子が一時的に滞在して生活する家族療法のための専用室の整備も新たに盛り込まれました。
県は、今年度末までに構想をまとめ、今後、総事業費などを算定することにしています。