「クマ出没警報」発令 周南市鹿野地区で緊急対策会議

周南市の山あいの地域でクマの目撃情報が相次いで寄せられていることを受けて、県や市の担当者が現地で緊急対策会議を開き、引き続き住民への注意喚起に取り組むことを確認しました。

周南市の山あいにある鹿野地区では、今月(10月)17日から25日までにクマの目撃情報が4件寄せられ、人身被害のおそれがあるとして、山口県は、25日、鹿野地区に「クマ出没警報」を発令しました。
これを受けて、26日、現地で緊急対策会議が開かれ、県や市、それに地元の猟友会など20人が出席しました。
はじめに、県の担当者が、毎年10月は、クマが冬眠前に餌を求めて人里に現れるため目撃情報が増えるとしたうえで、クマが好む果物を早く収穫し、必要が無ければ木を伐採することも有効だと説明しました。
このあと、出席者たちは、今後の安全対策について、警報の発令を知らせるチラシの配布や、子どもの登下校にあわせたパトロールの継続などを確認しました。
山口県によりますと、県内でツキノワグマの目撃や捕獲などの件数は、今年度は、24日までに289件で、すでに昨年度1年間の件数を35件上回っているということです。
県周南農林水産事務所の角田正明森林部長は、「クマが人里に出るときは夜明け前や夕暮れ時が多いので、外出の際は鈴を身につけて、音に敏感なクマによる被害を防いでほしい」と呼びかけています。