荒廃農地再生の大切さ学ぶ催し 周防大島町

使われなくなって荒れた農地を再生する大切さを知ってもらおうと、周防大島町の荒れた農道の周辺で草刈りなどを体験する催しが開かれました。

この催しは、高齢化などに伴い周防大島町の農地のおよそ3分の2が荒れた田畑や山林となっていることから、地元で自然保護に取り組む団体が行い、県内外からおよそ10人が参加しました。
参加者たちは町内の佐連地区にある、かつて一面のミカン畑だった場所で、自治会の副会長を務める西村隼人さん(82)から、土砂災害への対策として水路を兼ねた「承兼農道」と呼ばれる道路が整備されたことや、その道路が最近は荒れ地となって土砂災害の危険性が高まっていることについて教わりました。
このあと、参加者たちはシャベルやハサミなどを手に、農道周辺に伸びた草木を切ったり、落ち葉を拾い集めたりして汗を流していました。
昼食には特産のヒジキの入った海鮮丼が振る舞われ、主催者の1人で、ヒジキ漁に取り組む榮大吾さん(34)がヒジキの収益によって荒れた農地の整備に必要な機材の費用をまかなっていることを説明しました。
柳井市から参加した男性は「地元の若い人たちがお年寄りの協力を得て再生に向けて取り組んでいることに感動しました」と話していました。