上関町定例議会 中間貯蔵施設に関する質問相次ぐ

使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設に向けた調査が進む中、上関町の9月定例議会では施設に関する質問が相次ぎました。

中国電力が上関町に提案した使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の建設計画をめぐって、町は8月18日、建設に向けた調査を受け入れる考えを表明し、電力会社による文献調査などが進められています。
こうした中、上関町で9月定例議会の一般質問が行われ、議員から冷静な議論をするためにいったん調査の受け入れを撤回すべきではないかという意見が出ました。
これに対して西哲夫町長は「今回の判断は中国電力に調査をさせてみて適地かどうか、具体的な計画はどんなものかを住民に説明するために行った。しっかり議論をして理解を得ていくことが必要で、そこは時間をかけてでも議論を尽くしていくべきだと思う」と述べました。
さらに周辺自治体からも中間貯蔵施設の受け入れに懸念の声が上がっていることについてどう受け止めているかという質問に対しては「周辺自治体に対して国や事業者が説明を行っているどうかを確認していきたい」と述べました。
傍聴した40代の男性は「非常に短い期間で受け入れの回答がされ、この町で何が起きているのか知りたいと思って傍聴した。中間貯蔵施設の建設ありきで話が進んでいるように感じられる」と話していました。
9月定例議会では茨城県の東海第二原子力発電所にある使用済み核燃料の保管施設を希望する住民に視察してもらう事業として920万円余りを盛り込んだ補正予算案が提出され、14日の最終日に採決が行われます。