「ヤングケアラー」 早期発見や支援の研修会 下関

大人に代わって家族の介護や世話をしている子どもたち、いわゆる「ヤングケアラー」を早く見つけ、どのように支援していくかを話し合う研修会が、下関市で開かれました。

研修会は、「ヤングケアラー」の支援につなげようと、下関市が開き、学校、福祉、医療の関係者などおよそ70人が参加しました。
はじめに、「ヤングケアラー」に詳しい埼玉県立大学保健医療福祉学部の上原美子教授が講演し、ケアは、お手伝いのレベルから徐々に重度化・深刻化することも多く、周りの人が早い段階で見つけ見守りながら支援につなげることが大事だと述べました。
そして、支援のためには、「家族のお世話」と「子どもの生活」のバランスを考えることが大切で、家庭と学校・地域が連携して取り組むことが重要だと訴えました。
このあと、パネルディスカッションでは、9歳から14歳まで母親の介護をしていた市内の40代の女性が、「当時は学校へ安心して行ける状況や自分のための時間がほしかった。特別扱いではなく、負担を少なくしてあげられる支援をしてほしい」と呼びかけました。
参加した幼稚園の事務職の男性は、「具体的にどうすれば良いのかわからなかったが、地域での見守りや気づきの大切さがわかった。きょう参加した人たちとつながりを持って、支援できるようにしたい」と話していました。