路線バスの運転手確保へ バス運転の体験会 宇部

慢性的に人手が不足している路線バスの運転手の確保につなげようと、宇部市で、仕事を探している人などを対象にバス運転の体験会が開かれました。

体験会は、宇部市交通局が大型免許を持っていない人でも運転できるよう市内の自動車学校で開き、ハローワークで仕事を探している人など6人が参加しました。
参加者は、運転席で指導員からドアの開閉ボタンなど機器について説明を受けたあと、実際に教習コースで中型の路線バスを慎重に運転し、S字カーブや車庫入れなどに挑戦しました。
また、人事担当者との相談コーナーも設けられ、参加者は、採用までの流れや免許取得の支援制度などの説明を受けていました。
宇部市交通局では、現在、21路線で62台のバスを走らせて、利用者の半分を占めるお年寄りや障害のある人たちの地域の重要な「足」となっていますが、運転手の定員割れが続き、減便などを余儀なくされています。
参加した40代の女性は、「いろんな気遣いが必要な大変な仕事だと感じたが、勤務条件などを聞いて前向きに検討したい」と話していました。
一方、バス運転手などの勤務をめぐっては、来年(令和6年)4月から、仕事終了から開始までの休息時間は11時間以上を基本とし、拘束時間は13時間以内を基本とするなど、「改善基準告示」の改正が適用されます。
宇部市交通局の村上正和次長は、「改正を踏まえ、待遇改善も進めながら人手確保に努めたい」と話していました。