防府市豪雨災害から14年 被災施設で慰霊祭

防府市の特別養護老人ホームが土石流に巻き込まれて多くの入所者が亡くなった豪雨災害から14年となる21日、施設の職員などが出席して犠牲者を悼む慰霊祭が行われました。

防府市の特別養護老人ホーム「ライフケア高砂」は、14年前の平成21年7月21日に豪雨による土石流に巻き込まれ、災害関連死を含めて12人の入所者が亡くなりました。
慰霊祭は被災後に別の場所に再建された施設で行われ、施設の職員など12人が出席しました。
はじめにライフケア高砂の上田巌理事長が「亡くなった方々には、職員が築いていく未来を天国からお守りしてもらい、安らかにお眠りください」と追悼のことばを述べました。
続いて出席者が1人ずつ焼香をして手を合わせながら、亡くなった人たちに祈りをささげていました。
この施設では、7月1日の大雨で避難指示が出された際、入所者や職員だけでなく近所の住民も建物の最上階に避難したほか、その後も職員が浸水などの被害のあった美祢市を訪れ、老人ホームの復旧や住宅の掃除に携わったということです。
上田理事長は、「同じ場所が繰り返して被災することがあると強く感じているので、14年前の教訓や災害ボランティアの経験を防災や災害発生時の対応に生かしていきたい」と話しています。