野生動物の農林業への被害3億7000万円 20年ほどで最少

県内の野生動物による農林業への被害額は、昨年度はおよそ3億7000万円と、ここ20年ほどで最も少なくなりました。

県によりますと、昨年度の県内の野生動物による農林業への被害額は3億7390万円と、前の年度よりおよそ4%減少し、ここ20年ほどで最も少なくなりました。
被害額を動物の種類別にみますと、イノシシの被害が1億7160万円、シカの被害が9740万円、サルの被害が4730万円でした。
イノシシとサルの被害は、いずれも前の年度より減りましたが、シカの被害はおよそ7%増え、3年連続で前の年度を上回りました。
シカの捕獲頭数も9705頭と、前の年度より10.6%増え過去最多となっていて、県西部を中心にシカの生息数が増え、生息エリアも拡大しているとみられるということです。
県は今後、シカを効率的に捕獲するわなの開発に取り組むことにしています。
県は「鳥獣被害対策は個人単位の取り組みでは限界があるため、地域ぐるみで対策に取り組んでいけるよう関係各所に呼びかけていきたい」と話しています。