米軍岩国基地「F35B」事故 住民団体が飛行の中止求める

アメリカ軍岩国基地に所属するステルス戦闘機「F35B」の機体の部品が訓練中に緩んで外れ、空気の取り入れ口に吸い込まれる事故が起きたことを受けて、地元の住民団体が岩国市役所を訪れ、国やアメリカ軍に対して安全が確認されるまで飛行の中止を求めることなどを申し入れました。

5月16日、岩国基地に所属する海兵隊のステルス戦闘機「F35B」1機の「ラダーハッチ」と呼ばれる機体の部品が飛行中に緩んで外れ、空気の取り入れ口に吸い込まれました。
機体は無事に着陸し、パイロットにけがはなかったということですが、アメリカ海軍安全センターは航空機事故の評価のうち、最も重大な「クラスA」にあたるという見解を示しました。
この事故を受けて26日は、地元の住民団体のメンバーが岩国市役所を訪れ、国やアメリカ軍に対して安全が確認されるまでF35Bの飛行を中止することや、事故の原因究明や安全対策の情報公開を徹底することなどを求めるよう申し入れました。
これに対し、市の担当者は「隊員の命がかかっており、必要な措置が講じられていると思うので、こちらから飛行停止は特段求めない。一方で、情報提供はこれまでも速やかに行うよう求めている」と応じました。
申し入れのあと、住民団体の久米慶典顧問は「アメリカ軍からの情報提供も遅く、内容も不十分で岩国市は軽んじられているのではないか」と話していました。