高齢者への虐待 5年連続で100件以上 依然多い状態
昨年度、県内の高齢者が家族などから受けた虐待の件数は109件で、5年連続で100件以上となるなど、依然、多い状態になっています。
県は、高齢者に対する虐待などが疑われるとして市町に寄せられた通報や相談のうち、訪問調査などで実際に虐待が認められた件数などを毎年まとめています。
それによりますと、昨年度、高齢者が虐待を受けたと認められたのは109件で、前の年度(令和2年度)よりも12件減ったものの、平成29年度以降、5年連続で100件以上になっています。
虐待の内訳は、殴る・蹴るなどの身体的虐待が68%と最も多く、次いで、介護などの放棄と心理的虐待が21%などとなっています。
虐待を受けたのは「女性」が73%を占め、年齢別では「70歳〜79歳」が42%と最も多くなりました。
また、虐待を行ったのは「息子」が最も多く33%、次いで「夫」が27%、「娘」が18%でした。
県長寿社会課は、「介護で疲労やストレスを感じている人は自治体に相談するなど1人で悩まないでほしい。また、虐待が疑われる行為に気が付いたら、すぐに地域包括支援センターなどに相談してほしい」と呼びかけています。