下関市医師会 新型コロナ感染者の全数把握見直しを評価

政府が新型コロナウイルスの感染者の全数把握を見直し、自治体の判断で報告の対象を、高齢者や重症化リスクが高い人などに限定できるようにする方針を明らかにしたことについて、下関市医師会の飴山晶会長は、「選択肢が増えてよかった」と評価しながらも「診察体制を決めるための情報としては、役に立っていた」と述べ、今後、全数把握の見直しについて市と協議することにしています。

下関市医師会が運営している市の夜間急病診療所の発熱外来では、お盆のピーク時には、1日に100人を超える患者が訪れ、日中に対応する医師の数を通常の1人から2人に増やして診察していました。
医師会の飴山会長は、「受診希望者が殺到して電話が鳴り止まず、長い方は3時間4時間待つような状況で、限界まで診察している状況です。第6波までのウイルスとBA.5は感染力が明らかに違う」と話していました。
受診した患者のおよそ9割が陽性で、感染者の情報は、「HERーSYS」という国のシステムに情報を入力する必要があります。
しかし、1人の患者の入力に3分程度かかり、業務のひっ迫につながっているということです。
飴山会長は、「休みの日にもかかわらずスタッフが朝から夕方までHERーSYS入力をしていたこともあった。第7波になってからはこの入力が負担になったのは間違いない」と話していました。
政府が全数把握を見直し、自治体の判断で報告の対象を、高齢者や重症化リスクが高い人などに限定できるようにする方針を明らかにしたことについて、飴山会長は、「自治体の実情に合わせてやっていくことになると思う。選択肢が増えてよかった」とする一方、「これまでは全数把握の数字が診察体制を決めるための情報として役に立っていた。患者が増えすぎて行き着くところまで行ってしまって回らなくなったというのが実情だと思う」と述べ、今後、全数把握の見直しについて市と協議することにしています。

政府が新型コロナの感染者の全数把握を見直す方針を示したことを受けて、村岡知事は「医療機関・保健所の負担軽減について、全国知事会からの要請に応えたものと評価する」とする一方、「発生届の作成が自治体の判断に委ねられており混乱をきたすことが懸念される。ハイリスク者以外の陽性者の取り扱い等、現場の意見をしっかりと踏まえた具体的な対応方針を示してほしい」というコメントを発表しました。