長門市で害虫追い払う伝統行事「サバー送り」が始まる

わらの人形を送り出して害虫を追い払う伝統行事「サバー送り」が長門市で始まりました。

長門市から下関市北部にかけて古くから伝わる「サバ−送り」は、稲の害虫を追い払って豊作を祈願する行事で、毎年、田植えが終わった時期に行われています。
2日は、スタート地点の長門市の飯山八幡宮に、馬にまたがる武者をかたどった高さ1メートルほどの2体のわら人形が用意されました。
わら人形は「サバ−サマ」と「サネモリサマ」と呼ばれ、田んぼのそばに置いておくと、ウンカなどの害虫を集めて運び去るとされています。
参加した人たちは、神事のあと、かねを鳴らしながらわら人形を担ぎ、トラックに載せて出発しました。
そして、4キロほど離れた隣の地区に到着すると、わら人形を道ばたに置いて立ち去りました。
このあと、わら人形は、置かれた地区の住民によって次から次へとリレーで運ばれ、最終的には20キロほど離れた下関市北部で海に流されることになっています。
飯山八幡宮の上田久充宮司は「稲に虫が付かないことと水不足が解消されるよう願いを込めた。無事に海までたどりついてほしい」と話していました。
「サバー送り」は運ぶ人たちによって移動経路が変わり、途中で行方が分からなくなることもあって、ことしは地元の研究者が追跡調査を行うことにしています。
調査を行う豊北歴史民俗資料館の中村久学芸員は「下関市内で人形を見かけたり、運んだりした人は連絡してほしい」と呼びかけています。