土門拳ら昭和を代表する2人の写真家 作風の違い楽しむ特別展

昭和を代表する2人の写真家、酒田市出身の土門拳と、鳥取県出身の植田正治が撮影した砂丘などをテーマにした写真を展示し、作風の違いを楽しめる特別展が酒田市で開かれています。

特別展は、昭和を代表する2人の写真家で、酒田市出身の土門拳と鳥取県出身の植田正治の作品、合わせておよそ220点が展示されていて、2人の作風の違いを楽しめる構成となっています。

見どころは、昭和24年に山陰地方を訪れた土門が植田とともに、鳥取砂丘で撮影をしたときの作品です。

このうち、土門の作品は、砂丘の後ろに広がる水平線を背景に、砂の上に座る女性や傘を片手にたたずむ植田の姿を写していて、人の動きをリアルに捉える土門ならではの構図となっています。

一方、植田の作品は、たばこをくわえながらカメラを持った土門と別の写真家が、砂丘でポーズを決めた様子をバランスよく収めています。

また、土門と植田のどちらが撮影したのかをあえて明かさずに、クイズ形式でどちらの作品かを当てるコーナーも設けられています。

土門拳記念館の学芸員、田中耕太郎さんは「異なる個性がある2人の作品を見比べながら、昭和を代表する写真家の世界観を楽しんでほしい」と話していました。

特別展「植田正治と土門拳 ー巡りあう砂丘ー」は酒田市の土門拳記念館で、今月15日まで開かれています。