暑さ指数をリアルタイムで確認 中学校に観測機器設置 米沢市

去年7月、部活動を終えて帰宅途中だった山形県米沢市の中学生が熱中症とみられる症状で病院に搬送され、死亡したことを受けて、市内の中学校では「暑さ指数」をリアルタイムで確認できる観測機器の設置工事が行われました。

去年7月、部活動を終えた米沢市の女子中学生が帰宅途中に熱中症とみられる症状で倒れ、病院に搬送されましたが、その後、死亡しました。

これを受けて市の教育委員会は熱中症予防の指標となる「暑さ指数」をリアルタイムで確認できる観測機器を来月から3か月間、市街地にある4つの中学校に試験的に導入することにしました。

このうち、25日は市立第四中学校で観測機器の設置工事が行われ、業者の担当者はグラウンドを囲んでいるフェンスの支柱に取り付けました。

観測した結果による暑さ指数は1分ごとに更新され、校内で教員がパソコンやタブレット端末で確認できるほか、事前に設定した値に達するとメールなどで知らせてくれるということです。

また、4つの中学校の暑さ指数は市内にあるすべての中学校と市街地の小学校にも情報が提供されるということです。

市教育委員会学校教育課の五ノ井智子課長は「子どもたちのかけがえのない命を守るため、データをもとにして適切に対応していく」と話していました。

去年7月、部活動を終えて帰宅途中だった米沢市の中学生が熱中症とみられる症状で病院に搬送され、死亡しました。

これを受けて米沢市内の中学校ではこの夏の猛暑に備え、今の時期から熱中症の対策に取り組んでいます。

米沢市立第四中学校では独自の対策を進めていて、今月から教員が小型の持ち運びができる暑さ指数の計測器で1時間おきにグラウンドや体育館などで暑さ指数を測っています。

また、体育の教員や部活動の顧問は、計測器を1人1台持っていて、暑さ指数を活動する前と活動している最中の少なくとも2回、測っています。

市立第四中学校の平賀正和教頭は「生徒の安全をしっかり守るとともに、子どもたちにも自分の安全を自分で守れる力を身につけさせていきたい」と話していました。