「オキナグサ」見頃 大石田町 齋藤茂吉が暮らした離れ中庭

歌人・斎藤茂吉が歌に詠んだことで知られ、絶滅が心配されている「オキナグサ」が大石田町で見頃を迎えています。

「オキナグサ」は歌人・斎藤茂吉が歌に詠んだことで知られるキンポウゲ科の多年草で、花が咲き終わるとまるで白鬚のような白い綿毛ができることからこの名前が付けられました。

見頃を迎えているのは大石田町立歴史民俗資料館に隣接する、齋藤茂吉が昭和21年からおよそ2年間暮らした離れで、茂吉みずから命名した「聴禽書屋」の中庭です。

今年は暖冬の影響で例年より10日ほど早く見頃を迎えていて、5平方メートルほどの広さに40株ほどが群生していて、高さ20センチほどの茎に3センチほどの赤紫のかれんな花が咲いています。

「オキナグサ」は環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されるなど、近年は数が減っていて、群生して咲いているのは珍しいということです。

訪れた10代の女性は「ふわふわしていて可愛かったです」と話していました。

大石田町立歴史民俗資料館の大谷俊継学芸員は「下を向いてけなげに咲いているところが魅力です。花が咲き終わっても、おじいさんのひげのような白い綿毛を見ることができるのでぜひ訪れてほしい」と話していました。

「オキナグサ」は、歴史民俗資料館での受け付けが必要で、休館日の月曜日を除き午前10時から午後4時30分まで見学できます。