山形市の学校に「暑さ指数」観測機器を今月から試験的に導入

熱中症から子どもたちの命を守ろうと、山形市の学校では「暑さ指数」をリアルタイムで把握することができる観測機器を今月から試験的に導入し、屋外での活動の判断に活用することにしています。

この観測機器は、熱中症予防の指標となる「暑さ指数」をリアルタイムで把握することができるもので、山形市の小中学校と高校の合わせて6校で今月から試験的に導入され、グラウンドなどに設置されています。

山形市教育委員会は、去年から各学校に、気温の上昇が見込まれる場合、30分に1回程度、「暑さ指数」の計測を求めていて、「暑さ指数」が31以上になった場合、運動は原則中止としています。

山形市教育委員会によりますと、これまでは教職員が30分おきに計測していましたが、この機器を使うことでパソコンやスマートフォンで1分ごとに更新される「暑さ指数」を確認したり、事前に設定した指数に達するとプッシュ通知を受け取ったりすることができるということです。

この機器は屋外での活動の判断に活用され、教職員の負担軽減も期待されるということです。

機器を開発した会社によりますと、学校現場で設置されたのは山形市が全国で初めてだということです。

山形市教育委員会教育企画課の西村尚人課長は「去年、県内では熱中症とみられる症状で搬送された生徒が亡くなっているので、熱中症対策を強化し、子どもの命を守っていきたい」と話しました。

【熱中症とみられる症状での病院搬送事例相次ぐ】
去年、山形県内では、下校中や屋外での活動中に生徒が熱中症とみられる症状で病院に搬送される事例が相次ぎました。

米沢市では、去年7月、部活動を終えて帰宅途中だった女子中学生が熱中症とみられる症状で病院に運ばれ、その後、亡くなりました。

また、山形市の中学校では、去年8月、グラウンドで体育祭の練習をしていた13人が熱中症とみられる症状で病院に搬送されています。