米沢市の五色温泉 日帰り入浴施設備えたキャンプ場として復活

4年前に旅館が閉館した米沢市の五色温泉が、日帰り入浴施設を備えるキャンプ場として復活し、利用客でにぎわっています。

福島県境近くの吾妻連峰の中腹にあり、1300年以上の歴史がある米沢市の五色温泉は、後継者不足で4年前に旅館が閉館しました。

この五色温泉を復活させたいと、高畠町の燃料小売会社がレンガ造りの蔵だけを残して旅館の建物を解体し、日帰り入浴施設を備えたキャンプ場を整備しました。

入浴施設は去年12月から営業を開始していて、キャンプ場は今月、プレオープンし、一部の区画では車を乗り入れることができ、利用客でにぎわっています。

20日は、県内外から8組がキャンプ場を訪れ、利用客たちは温泉に入ったり、テントを張って料理を作ったりして楽しんでいました。

福島市から訪れた40代の男性は「景色がよくて最高ですね。小さい頃に旅館に来たことがあったのでなくなって寂しいですが、キャンプ場になってよかったです」と話していました。

キャンプ場を運営する会社の西方茂太社長は「歴史のある五色温泉を後世に残して、多くの人に利用してもらいたいと思い、アウトドアと掛け合わせた。この景色や温泉を楽しむためにぜひ一度、足を運んでほしい」と話していました。

このキャンプ場は来月から本格的に営業を始める予定だということです。

【施設の内容】
▽日帰り入浴施設は、源泉掛け流しの大浴場で、サウナも楽しむことができます。

建物の外観や内装には、地元産の杉が多く使われ、温かみのある造りとなっています。

▽キャンプ場は全部で19区画が整備される予定で、このうち9区画はキャンピングカーなどの車を乗り入れることができます。

また、ペットと一緒に利用できる区画もあるということです。

一方、▽レンガ造りの蔵は、1階には受け付けや売店があるほか、2階には休憩できるスペースがあります。

施設の整備がすべて完了するのは、ことし7月ごろの見込みだということです。