鶴岡市 温泉のお湯で種もみの「芽出し」作業 最盛期を迎える

田植えのシーズンを前に、鶴岡市では温泉のお湯を使って種もみの芽を出す伝統の「芽出し」作業が最盛期を迎えています。

米どころ庄内地方の鶴岡市湯田川地区では170年以上前から温泉のお湯を使って種もみの発芽を促す「芽出し」作業が行われています。

地区にある農協の施設では今月1日から作業が始まり、幅1メートルほどの水路に流れる温泉のお湯に、農家の人たちが種もみが入った袋をつけていました。

水路のお湯の温度は32度前後で、半日ほどつけたあと水路の上に置いて温泉の蒸気で蒸すと種もみが均一に発芽するということです。

鶴岡市農協によりますと、去年の猛暑の影響で種もみの発芽まで時間がかかるということで、ことしは例年よりお湯につけたり蒸気で蒸したりする時間を長くすることにしています。

農協で芽出し作業を担当する佐藤泰紀さんは「毎年、農家から喜ばれているのでことしも良い品質のものを農家に届けたい」と話していました。

ことしは庄内地方の農家からおよそ240トンの種もみが預けられたということで、芽出し作業は今月いっぱい行われます。