山形大などのグループ 伝統野菜など在来種のデータベース公開

全国各地で古くから栽培されてきた伝統野菜などについて理解を深めてもらおうと、山形大学などの研究グループが、在来種280品種の特徴などをまとめたデータベースを公開しています。

山形大学と国の研究機関「農研機構」の研究グループは、北海道から沖縄県まで44の都道府県で古くから栽培されてきた伝統野菜など、在来種280品種の特徴などをまとめたデータベースを先月公開しました。

このうち、県内の在来種は35品種が掲載されていて、江戸時代末期から栽培されている寒河江市の「子姫芋」や関ヶ原の戦いのあと米沢藩にうつった上杉家が持ち込んだとされる「遠山かぶ」などの特徴や歴史、それに調理方法などが紹介されています。

研究グループによりますと、伝統野菜などの在来種は、収穫量が少ない上、生産者の高齢化などもあり、次の世代にどう継承していくかが課題だということです。

研究グループの中心メンバーで、山形大学農学部の江頭宏昌教授は、「国内には、データベースで公表した分以外にも多くの在来種が存在する。今後、掲載する品種を増やしていく」とコメントしています。