開発のニジサクラを川に放流 県は自然界に放たないよう指導

県が開発したオリジナルのサーモン「ニジサクラ」の幼魚を生産する鶴岡市の団体が幼魚およそ1000匹を川に放流していたことがわかり、県は、団体に対し、生産方法や自然界に放たないよう努めることなどをまとめたマニュアルを順守するよう、指導しました。

県が開発した「ニジサクラ」は、県の魚の「サクラマス」と養殖しやすいといわれる「ニジマス」を掛け合わせた品種で、去年、本格デビューしました。

県などによりますと「ニジサクラ」の幼魚を生産して養殖業者に出荷する鶴岡市にある県水産振興協会は、去年12月中旬、1匹500グラムほどの幼魚およそ1000匹を鶴岡市を流れる赤川の支流に放流したということです。

この団体は、放流した理由について、去年春、養殖業者が注文を相次いでキャンセルしたため、幼魚およそ1000匹が余り、県の注文で生産していた別の1000匹の幼魚をあわせると、団体が使っている水槽の大きさでは、県が定める飼育の目安を上回るおそれがあったからだと説明しています。

「ニジサクラ」の生産方法などをまとめた県のマニュアルでは「いかなる場合においても自然界に放たないよう努める」と定められていることから、県は団体に対し、マニュアルを順守するよう指導しました。

県水産振興協会は「独断で決める前に県に相談すべきだったと反省している」とコメントしています。