犯罪加害者の家族の支援のあり方を考えるシンポジウム 山形市

犯罪を起こした加害者の家族に対する支援のあり方について考えるシンポジウムが山形市で開かれました。

このシンポジウムは、山形市弁護士会が、犯罪加害者の家族を支援する組織を立ち上げて5年になることから開かれ、弁護士などおよそ20人が参加しました。

この中で、加害者家族の支援に取り組むNPO法人の理事長の阿部恭子さんが講演し、夫が性犯罪を起こした妻など、加害者家族から寄せられた相談内容を紹介して、家族が直面する厳しい現状を報告しました。

阿部さんは、家族が犯罪を起こしたことで、世間から厳しい目にさらされ、転居を余儀なくされたり、自殺を考えたりする人も少なくないとして、「家族をひとつのものとして考えるのではなく、それぞれ別人格として考えるべきだ」などと話していました。

続いて、弁護士などによる意見交換が行われ、家族単位で責任を負わせがちな考え方を改めるべきだとか、家族の関係性によっては、加害者の更生に必ずしも家族が関わる必要がないのではないかといった意見が出されていました。

参加した30代の弁護士の女性は、「加害者の家族にはあまり焦点が当てられないが、きょうの話を聞いて家族を支援することが必要だと感じた」と話していました。