山形大学 ラーメン専用小麦開発 10年以内の品種登録目指す

ラーメンにかける外食費用で山形市が日本一となるなど、県全体でラーメンを通した地域活性化に取り組んでいる中、山形大学はラーメンの麺に使う小麦の品種開発を進め、10年以内の品種登録を目指すことを明らかにしました。

これは29日、鶴岡市の山形大学農学部、笹沼恒男准教授が明らかにしました。

ラーメンにかける外食費用で山形市が日本一となるなど、県全体でラーメンを通した地域活性化に取り組んでいる中、山形大学は、国の研究機関と共同でラーメンの麺に使う小麦の品種開発を進めているということです。

山形大学によりますと、県内で小麦を栽培した場合、重く湿った雪の影響で病原菌が発生しやすいことから小麦の生産が進んでいないのが現状で、去年1年間の生産量は268トンと、東北6県でもっとも少ないということです。

山形大学はこうした課題を克服するため年間1000品種の小麦を植えて試験を行い、雪が積もっても生育することができ、ラーメンの麺に適した量のたんぱく質やデンプンを含んだ品種開発を進め、10年以内の品種登録を目指すということです。

山形大学によりますと、大学がラーメン専用の小麦の品種開発に取り組むのは全国で初めてだということです。

笹沼准教授は「研究の進行状況は登山で言えば3合目か4合目ぐらい。県産小麦による地産地消が進めば、山形のラーメンの付加価値もさらに高められると思う」と話しています。