暖冬 さくらんぼ農家対応に追われる「おいしいもの作りたい」

ことしの暖冬は農業に影響を及ぼしています。
今後、気温の高い日が続くと特産のさくらんぼの生育が早まり霜の被害を受けやすくなるため、農家は対応に追われています。

天童市でおよそ1500本のさくらんぼを育てている矢萩美智さんの農地では、ほぼすべての木がつぼみの状態で開花は来月以降を見込んでいます。

ただ今後、気温が高い日が続いた場合生育が早まるということで、朝晩の冷え込みで霜がおりやすくなる時期に開花の直前まで成長する可能性もあると考えています。

開花の直前に霜がおりた場合、めしべが枯れるなど、収穫量に影響が出やすいことからつぼみの間引きを調整していて、ことしは、つぼみを多めに残しているということです。

去年、本格的な販売が始まった新品種「やまがた紅王」はほかの品種よりも生育が早いことから、ことしはつぼみの間引きはしない予定です。

また、雪の量が少なかったことしは農地の土が乾燥しているといい、地中の水分が少ない場合、気温が下がったときに地中の熱が奪われやすくなることから、霜の被害が大きくなるのではないかと懸念しているということです。

矢萩さんは、「収穫量が減らないようにしなければならない。やまがた紅王をはじめ、特産のさくらんぼを、多くの人が楽しめるよう、とにかくおいしいものを作りたい」と話していました。